キエフ・バレエ ― タラス・シェフチェンコ記念ウクライナ国立バレエ ―

本公演は2012年12月22から2013年1月14日まで開催しました。

世界的スターが芸術監督に就任!
名門バレエ団の記念すべき来日40周年公演!!

世界のバレエ団と共演してきたデニス・マトヴィエンコが正統派ロシア古典バレエの流れを受け継ぐ名門バレエ団の芸術監督に就任。就任後初の記念すべき全幕来日公演で、古典の傑作を踊る。

※出演者は変更になる場合がございます。予めご了承下さい。
※未就学児のご入場はご遠慮ください。

公演についての文章はこちら

キエフ・バレエ ― タラス・シェフチェンコ記念ウクライナ国立バレエ ―
  • くるみ割り人形くるみ割り人形
  • 白鳥の湖白鳥の湖
  • 眠りの森の美女眠りの森の美女

プロフィール

  • デニス・マトヴィエンコ(芸術監督)

    デニス・マトヴィエンコ【芸術監督】

    爽快なまでのテクニックと的確な役作り
    あらゆる作品で魅力を見せるダンサー

  • エレーナ・フィリピエワ

    エレーナ・フィリピエワ

    作品への深い理解が生み出すドラマ
    豊かな表情と叙情性を誇るキエフの名花


  • オリガ・ゴリッツァ

    オリガ・ゴリッツァ

    優美で可憐、しなやかな舞
    リリカルな表現で魅せるバレリーナ

  • カテリーナ・チェブィキナ

    カテリーナ・チェブィキナ

    美しいスタイルをいかした伸びやかなダンスが持ち味のバレリーナ
    マトヴィエンコ推薦により来日!


特別ゲスト(「新春特別バレエ」1/3公演)

  • 吉田都【特別ゲスト】 Photo:加藤孝

    吉田都

    抜群の音楽性とずば抜けたバランス感覚
    輝かしい気品溢れる日本を代表するバレリーナ

  • 厚地康雄

    厚地康雄
    【新国立劇場バレエ団ファースト・ソリスト】

    バーミンガム・ロイヤル・バレエで頭角を現し、ビントレーの招きで新国立劇場バレエ団へ。
    王子役等で活躍中の、期待の新鋭!


吉田都さんより、公演に向けてのメッセージが届きました!

バレエを習い始めた頃から「眠りの森の美女」のオーロラ姫は憧れの役柄でした。特に憧れたのがロシア・スタイルだったので、今回、キエフ・バレエとこの作品で共演できることが本当にうれしいですね。日本の皆様の前でこの役を踊るのは久しぶりですが、特徴のある腕使い等、ロシア・バレエのエッセンスをしっかり学んでお見せすることができたらと思います。前回共演して、キエフ・バレエは、若いダンサーたちのエネルギッシュな魅力にあふれたカンパニーだなと感じました。ダンサーとしても現役で活躍されているデニス・マトヴィエンコさんが芸術監督に就任されたということで、バレエ団としての新たな魅力がますます花開いていくのではないかと思っています。 バレエ作品の中には、役に入り込むことで表現できる女性像もあるのですが、オーロラ姫には、純粋なクラシック・バレエの踊りをきちんと見せていかなくてはならないと同時に無垢な部分の表現も求められ、役に隠れることができない難しさがあって。ロイヤル・バレエ団時代には王族の方々と接する機会も多く、しぐさを研究してオーロラ姫の演技に取り入れたりもしています。人に挨拶されてから会釈を返し、凛としてどこか近寄りがたい雰囲気を醸し出している、そんな方々にふれたことで、“姫”のイメージも大きく変わったように思います。バレエなくしては私の人生は今とはまったく違ったものになっていただろうなと、そんなことを思います。私にとっては、稽古場で作り上げていく時間も、劇場でお客様と共に作り上げる時間も大好きで大切な瞬間。「くるみ割り人形」に「白鳥の湖」、それに「眠りの森の美女」と、チャイコフスキーの三大バレエが一日のうちに観られる、まるで夢のような舞台ですので、皆様も素敵な時間を過ごしにぜひ劇場に足をお運びいただけたらと思っています。

取材・文=藤本真由(舞台評論家)

吉田都

写真提供:チケットぴあ
©西村 康(SOLTEC)

KYIV BALLET

キエフ・バレエ-タラス・シェフチェンコ記念ウクライナ国立バレエ-

140余年の歴史を誇り、ボリショイ劇場、マリインスキー劇場とともに旧ソ連における三大劇場と称される、ウクライナ国立アカデミー・オペラ・バレエ劇場を本拠地とする。古典の名作から、現代作品、ウクライナならではの作品まで幅広いレパートリーを持ち、バレエ界をリードする多くのスター・ダンサーを輩出。海外公演も盛んで、日本でも1972年以降公演を重ね、成功を収めている。

公演日程・出演予定

2012年

12月22日(土)15:00開演
東京国際フォーラム ホールA

くるみ割り人形
フィリピエワ、シドルスキー

12月23日(日・祝)13:00開演
東京国際フォーラム ホールA

くるみ割り人形
チェブィキナ、ヴァーニャ

12月29日(土)15:00開演
Bunkamuraオーチャードホール

ジゼル(日本初演)
フィリピエワ、マトヴィエンコ

2013年

1月3日(木)13:00開演
東京国際フォーラム ホールA

新春特別バレエ
吉田 都、マトヴィエンコ 他

1月5日(土)15:00開演
兵庫県立芸術文化センター
KOBELCO大ホール

白鳥の湖

1月6日(日)15:00開演
兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール

眠りの森の美女

1月8日(火)18:30開演
愛知県芸術劇場 大ホール

眠りの森の美女

1月10日(木)18:30開演
東京文化会館

ジゼル(日本初演)
フィリピエワ、マトヴィエンコ

1月11日(金)18:30開演
東京文化会館

眠りの森の美女
ゴリッツァ、マトヴィエンコ

1月12日(土)14:00開演
東京文化会館

白鳥の湖
チェブィキナ、ヴァーニャ

1月13日(日)14:00開演
東京国際フォーラム ホールA

白鳥の湖
フィリピエワ、マトヴィエンコ

近郊公演
1月14日(月・祝)15:00開演
神奈川県民ホール 大ホール

白鳥の湖

綺羅星のごときダンサーが古典の傑作を華やかに彩る

おとぎの国のパーティーがはじまる

「くるみ割り人形」
音楽:P.チャイコフスキー 原振付:M.プティパ 振付・演出:V.コフトゥン

クララはクリスマスにくるみ割り人形をプレゼントされる。真夜中、ネズミの王様と戦うくるみ割り人形をクララが助けると、人形は元の美しい王子の姿に戻る。王子はクララを人形の王国に招待し、二人は夢のような時を過ごす。鮮やかな色彩溢れる舞台で世界各国の人形が踊り、壮大なチャイコフスキーの音楽を劇場オーケストラが詩情豊かに奏でる。誰もが持ち続けている子ども時代の純粋さ、愛情、勇気が心に響く、ファンタスティックな物語。

くるみ割り人形
世界中で愛され続ける古典バレエの代表作

「白鳥の湖」
音楽:P.チャイコフスキー 原振付:M.プティパ、L.イワノフ、F.ロプホフ 振付・演出:V.コフトゥン

神秘的な森の奥の湖で出会った、ジークフリート王子と囚われの白鳥姫オデット。
二人は永遠の愛を誓うが、悪魔の手先オディールに惑わされた王子は誓いを破ってしまう。過ちに気づいた王子は死をも覚悟し、悪魔と戦う。ロシア系バレエ団ならではの美しくたおやかな白鳥の群舞に、主演バレリーナによる清純な白鳥オデット/妖艶な黒鳥オディールの演じ分けも見どころ。情感あふれる舞とドラマティックな演出が光る、クラシック・バレエの最高峰。

白鳥の湖
百年の眠りから今、目覚める

「眠りの森の美女」
音楽:P.チャイコフスキー 原振付:M.プティパ 振付・演出:V.リトヴィノフ

王国に待ち望まれて誕生したオーロラ姫。悪の精カラボスは「16歳の誕生日に針で指を刺して死ぬ」と呪いをかけるが、善の精リラは「姫は眠りにつき、百年後に姫を愛する王子のキスで目を覚ます」と予言する。百年後、デジレ王子は予言どおりにオーロラを助け出し、二人は国じゅうに祝福されて結婚する。スケールが大きく、華やかな踊りが次々と繰り広げられるグランド・バレエ。19世紀ロシア・バレエの格調と様式美を現在に伝える舞台。

眠りの森の美女
幻想の森で辿る、真実の愛の物語

「ジゼル」
音楽:A.アダン 振付:J.コラーリ、J.ペロー、M.プティパ

純真な村娘ジゼルは、身分を隠した伯爵アルベルトと恋をしている。アルベルトの婚約者が狩りで村を訪れると偽りが暴かれ、ジゼルは絶望のあまり息絶える。アルベルトは悔いてジゼルの墓に参り、恐ろしい精霊ウィリが支配する世界へと彷徨いこむ。ジゼルの亡霊はアルベルトを許し、一途な思いで彼を救う。キエフ・バレエの一糸乱れぬ群舞で贈るウィリの舞は絶品。生死の境を越えた愛が感動を呼ぶ、ロマンティック・バレエの最高傑作。

ジゼル

豪華キャストで贈るただ1回限りのスペシャル公演
新春特別バレエ –タラス・シェフチェンコ記念ウクライナ国立バレエ-

サンクトペテルブルグ室内合奏団

日本を代表するバレリーナ 吉田都の特別ゲスト出演が決定!新年にふさわしい豪華キャストで贈るバレエの名場面集。
クラシックバレエの最高傑作チャイコフスキー音楽の三作品を一挙上演します。
吉田都が「眠りの森の美女」オーロラ姫役で登場。マトヴィエンコ、フィリピエワほかキエフ・バレエのソリストが一堂に会するお正月ならではの華やかな舞台をお楽しみ下さい。

第1部「くるみ割り人形」第2幕~おとぎの国~
 チェブィキナ&ヴァーニャ
第2部「白鳥の湖」第1幕2場~オデットと王子、湖畔の出会い~
 フィリピエワ&マトヴィエンコ
第3部「眠りの森の美女」第3幕より~オーロラ姫の結婚式~
 吉田都&厚地康雄


クリスマス&お正月を華やかに彩る、珠玉のバレエ公演!

ウクライナ共和国の首都キエフの宝と言えるシェフチェンコ記念キエフ・バレエ団は、マリインスキー、ボリショイと並ぶ、旧ソ連の3大バレエ団の一つとしてロシア・バレエ界をリードしてきた。数々の名舞踊手を輩出してきた世界トップクラスのキエフ・バレエ学校の、優秀な卒業生がこのバレエ団に入るため、ダンサーのレベルが非常に高い。キエフ・バレエ団の主役級ダンサーとして活躍したのち、ボリショイ・バレエ団の芸術監督を務めて、現在、世界的に人気の高い振付家となったA.ラトマンスキー、新国立劇場バレエ団でゲスト・プリンシパルとして大活躍してきたD.マトヴィエンコ、英国ロイヤル・バレエ団で最も人気の高いバレリーナ、A.コジョカルなどは、キエフ・バレエ団の出身であり、ボリショイ・バレエ団のトップダンサーとなっているS.ザハーロワは、キエフ・バレエ学校出身である。このように、エリート集団のダンサーを抱えながら、ソ連崩壊直後は財政的な問題からレパートリーのマンネリ化に苦しんだ時期もあったが、現在は国の状況も以前より落ち着き、昨年からは、世界的に活躍してきたマトヴィエンコが芸術監督に就任したため、バレエ団は新たに大きな展開を見せている。
今回の来日で注目したいのは、まず、高度なテクニックをもつ重鎮のバレリーナ、エレーナ・フィリピエワとマトヴィエンコ主演の『ジゼル』。フィリピエワは、初々しく可愛らしい若手ソリストのときから来日し、日本でも人気の高いバレリーナだが、日本で『ジゼル』を踊るのは初めて。長年一緒に踊っていたマトヴィエンコと、息の合った成熟したドラマを見せてくれるにちがいない。
今や世界的にクリスマス・シーズンの風物詩となった、『くるみ割り人形』が上演されるのも楽しみ。名舞踊手による舞台は、何にも増して心が満たされるクリスマス・プレゼントとなることだろう。

舞踊評論家 村山久美子

若き芸術監督率いる名門バレエ団 今、飛躍の時を迎える!!

キエフ・バレエが3年ぶりに引越し公演を行う! ソ連時代には、ボリショイ(モスクワ)、キーロフ(レニングラード)とともに三大バレエ団のひとつに数えられていた名門。ウクライナ国立となった現在、輝かしい伝統と歴史を受け継ぐナショナル・カンパニーとして世界から熱い視線を浴びている。
予定されている演目は、「白鳥の湖」「くるみ割り人形」「眠りの森の美女」のチャイコフスキー三大バレエ、そして「ジゼル」という、まさに古典バレエの王道ばかりだ。
さて、2011年11月、このバレエ団出身で国際的な活動を続けているスター・ダンサー、デニス・マトヴィエンコが、キエフ・バレエの芸術監督に就任したというニュースは世界のバレエ・ファンを驚かせた。30代前半という、まさにダンサーとして充実期を迎えたマトヴィエンコは、もちろんダンサー活動も続行中。その芸術性はさらに深みを増しているという。新国立劇場バレエや牧阿佐美バレエにもたびたびゲスト出演し、日本にもファンの多い彼が、芸術監督就任後、初めて自身が率いるカンパニーとともに来日し、舞台に立つのも大きな話題になりそうだ。
主演が予定されている「白鳥の湖」「眠りの森の美女」では、まさに「理想の王子像」を堪能することができるだろう。また「ジゼル」では、かつてベスト・パートナーだったキエフの名花エレーナ・フィリピエワとの共演が実現する。それぞれの人生を歩んできた二人が、どんなドラマを描き出すのか、絶対に見逃せない。さらにフィリピエワは、「くるみ割り人形」にも主演する。極めて高い芸術性を持つベテランながら、デビュー当時の可憐さはそのまま、というフィリピエワのクララ役(「くるみ割り人形」のヒロイン)も見ておきたい。「くるみ割り人形」でフィリピエワと共演するセルギイ・シドルスキーは、端整で優雅な王子。クララとともに夢の世界に誘ってくれる。
今回、日本のバレエ・ファンに初お目見えとなるオリガ・ゴリッツァは、2004年セルジュ・リファール国際バレエ・コンクール第1位の実力を持ち、「白鳥の湖」「ジゼル」など叙情的な役柄で高い評価を得る一方、「バヤデルカ」ガムザッティ役等では愛らしい華やさを見せるバレリーナ。「くるみ割り人形」のヒロインにキャスティングされているカテリーナ・チェブィキナは、マトヴィエンコ芸術監督が、いま最も推す新人、秘密兵器である。スター誕生の瞬間を新芸術監督とともに見守りたい。

Movie

インタビュー

デニス・マトヴィエンコ インタビュー

エレーナ・フィリピエワ インタビュー

オリガ・ゴリッツァ インタビュー

カテリーナ・チェブィキナ インタビュー

公演ダイジェスト

白鳥の湖

眠りの森の美女

ジゼル

くるみ割り人形