
ヒューストン・バレエでソリストとして活躍する藤原青依さんに、2022年の初来日公演の思い出から、ヒューストン現地でのこと、そして2025年の次回公演への思いまで伺いました。
-2022年10月に開催されたヒューストン・バレエ初来日公演「白鳥の湖」の舞台はいかがでしたか?
2011年にヒューストン・バレエ・アカデミーに留学してから、アメリカ国内含め海外ツアーにも何度か参加しましたが、2022年に行われた初めての日本公演は特別なものでした。
普段ヒューストンまで公演を観に来られない祖父や祖母、そしてお世話になった堀川美和先生や福谷葉子先生など私のバレエ人生を支えてくれた人たちに、バレエ団の中で踊る私の姿を観てもらえて、少しですが恩返しができたような気持ちです。日本公演を経て、団員たちが日本を好きになってくれたことも嬉しかったです!ファースト・ソリストのハーパー・ワッターズは「スワンレイクって日本語でなんていうの?」など日本語にすごく興味を持ってくれましたし、デミ・ソリストのナタリーは、日本のアニメの影響で少し日本語を話してくれることもあります。実は2022年公演の際に、バレエ団で「白鳥の湖/東京文化会館」と漢字で大きく書いてあるツアーTシャツを作ったのですが、未だに着ている団員も多いんです!かわいいですよね(笑)
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-2022年の初来日公演後、ジュリー・ケントが新たに芸術監督となり、スタントン・ウェルチとは共同芸術監督という形になりました。2人はどのような関係ですか?
とても仲が良いです。最初は、共同で芸術監督というのは、色々やりにくいこともあるのかなと思いましたが、2人のそれぞれ良いところを発揮しつつ、協力してバレエ団の運営をしています。例えばジュリーはとても外交的なところがあるので、バレエ団のスポンサーとの交流を深めたり、ダンサーと積極的にコミュニケーションをとったりしている印象があります。スタントンは、ジュリーが来てからは、創作活動に専念できるようになったと思います。今シーズンは新作で「ライモンダ」全幕の上演予定があって、11月からリハーサルが始まるのが楽しみです。
―アカデミー留学時代を含めると13年間ヒューストン・バレエと関わっている藤原さんですが、スタントンの振付に対する印象はいかがでしょうか?
スタントンの振付自体は、1カウントに1つ動きが入るような、速く細かく動かなくてはいけない振付や、コンビネーション自体が難しい振付がたくさんありますので、踊り手としてはとても大変です。ですが、たくさんのスタントン作品を経験してきたからこそ、彼がこうしたいというイメージが理解でき、彼の振付も身体に染みついているので、私にとっては踊りやすいです。素晴らしい作品ばかりなので、今回日本のみなさんにスタントンのコンテンポラリー作品もご覧いただけるのは、とても嬉しいです。また、彼の作品で特徴的なのが、ソリストや男性群舞が踊る場面を通常よりも増やしているところです。日本公演で上演する「ジゼル」も、近年上演されているバージョンでは使用されていない音楽をフル活用して、花嫁やペザントなどのバリエーションや、男性群舞が活躍するシーンが増えています。主役だけでなく色々なダンサーを観られて、踊りの見どころも多くなっていますので、来日公演を楽しみにしていてください。
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―ヒューストン・バレエにはどのようなダンサーがいますか?バレエ団の特徴も教えてください。
2022年の日本公演後から2年間で、新しく加わったダンサーもたくさんいます。サンフランシスコ・バレエからアンジェロ・グレコ、ドレスデン国立劇場からジュリアン・レーシー、その他にもジュリー・ケントが芸術監督を務めていたワシントン・バレエなどからも数名移籍してきました。今ヒューストン・バレエでは、アメリカ人だけではなく、様々な国籍のダンサーが活躍しています。例えば、プリンシパルのカリーナ・ゴンザレスはベネズエラ、バレエ団期待の若手であるジアン・カルロス・ペルズはキューバ出身です。他にも韓国人のキム・ダンビやノルウェー人のシーベルト・ローレンズ・ガルシアなど・・。私たち日本人ダンサーも加治屋百合子さんをはじめ6人所属しています。国籍や人種を問わず、様々なバックグラウンドを持つ、ダイバーシティに溢れたバレエ団です。女性のジュリー・ケントがバレエ団のトップに就任したこともあり、バレエ団として今の情勢やトレンドを考えて、新しいバレエ団の形を目指している雰囲気があります。
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ありがたいことに、スタントン版「くるみ割り人形」の金平糖やクララ、ノイマイヤー版「真夏の夜の夢」のハーミア、スタントン版「シンデレラ」のタイトルロールなどを踊る機会をいただきました。その他にもガラでは「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」や「白鳥の湖」のオデット、日本公演で上演予定のスタントン作品「ヴェロシティ」なども踊りました。アカデミーの頃から多くのスタントン作品を踊ってきています。情熱的で、はっと目を引く作品が多く、いつもワクワクします。また、彼の作品には音楽がとても重要な位置を占め、リハーサルでも音の取り方、アクセントを厳しく指導されます。個性的でユーモアのある彼の振付を、私なりに理解し表現することに喜びを感じます。ジュリーからも直接指導を受ける機会もあり、新しい経験をたくさん積むことができ、充実したシーズンとなりました。
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―2025年7月、ヒューストン・バレエの再来日公演が決定しました。日本公演への抱負をお願いします。
ヒューストン・バレエには、演技力が高く、スタントンが要求する複雑なステップや技に対応できる、優れたテクニックを持つダンサーたちがたくさんいます。今回はストーリーバレエとガラ公演を上演しますので、それぞれ違う楽しみ方が出来ると思います。ぜひ日本の観客の皆様に、ヒューストン・バレエの魅力をもっと知ってもらえたら光栄です。
写真提供:藤原青依/ドゥッシュドゥッスゥ
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藤原青依
(ソリスト)
大阪生まれ。3歳の時に堀川美和バレエスタジオにてバレエを始める。その後、福谷葉子バレエスタジオ及びヒューストン・バレエ・アカデミーにて研鑽を積んだ。2012年ヒューストン・バレエⅡに入団。2014年にはヒューストン・バレエに研修生として入団。2019年2月にデミソリスト、2022年2月ソリストへ昇格した。
【公演情報】
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▼詳細情報はこちら
https://www.koransha.com/ballet/houston/
「オープニング・ガラ」
2025年7月3日(木) 19:00開演 東京文化会館 大ホール
2025年7月10日(木) 19:00開演 愛知県芸術劇場 大ホール
「ジゼル」
2025年7月5日(土) 14:00開演 東京文化会館 大ホール
2025年7月5日(土) 19:00開演 東京文化会館 大ホール
2025年7月6日(日) 13:00開演 東京文化会館 大ホール
2025年7月12日(土) 13:00開演 愛知県芸術劇場 大ホール
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