ウラジーミル・ミシュク ピアノリサイタル
ミシュクの「月光」


本公演は2012年11月20日から2012年11月25日まで開催しました。

音楽の輝きが飛翔し、情感の豊かさに包まれるコンサート

その豊かな情感で多くのファンを虜にしてきたミシュクが2年ぶりに帰ってきました。
ロマン派の名作を中心に構成された今回のプログラムはきっと皆様を魅了することでしょう。

※曲目、曲順は変更になる場合がございます。予めご了承ください。
※未就学児のご入場はご遠慮ください。

ミシュクの「月光」

出演予定

ウラジーミル・ミシュク
(第9回チャイコフスキー国際コンクール2位受賞)

予定プログラム

ベートーヴェン ピアノ・ソナタ
第14番 嬰ハ短調「月光」
シューマン 森の情景
ショパン 幻想即興曲 嬰ハ短調(遺作)
ショパン スケルツォ第3番 嬰ハ短調
ショパン 2つのノクターン(第13番・14番)
リスト 嬰ト短調「ラ・カンパネラ」
リスト 「メフィスト・ワルツ」より
第1番 "村の居酒屋での踊り"
ほか  

※曲目、曲順はやむを得ない事情により一部変更になる場合がございます。予めご了承ください。

  • 演奏時間:2時間
  • 休憩あり
ウラジーミル・ミシュク(ピアノ)
Vladimir Mischoukウラジーミル・ミシュク(ピアノ)

サンクトペテルブルグ生まれ。幼い頃より才能を発揮し、7歳で数々の名ピアニストを輩出したサンクトペテルブルグ音楽学校のV.クンデ教授に師事。レニングラード音楽院に進み、在学中に「全ロシアピアノコンクール」で見事に優勝を飾る。
さらにロシア作品の最優秀演奏者に対して贈られる、音楽家協会賞も受賞。卒業後フィンランド、スペインに留学する。1990年には、4年に一度開催される世界的なコンクール「第9回チャイコフスキー国際コンクール」で第2位に輝き、国際的に注目された。その実力とハンサムな容姿で人気を博したミシュクは、フランス、イギリス、ドイツ、イタリアほかヨーロッパ各地、南米、日本などでコンサートツアーを行っている。その他、教育活動や国際音楽祭の芸術監督、コンクールの審査員、CDの録音など精力的に活動をしている。

人気ピアニスト、ミシュクが心に語りかける音楽世界

一音一音に魂を込めた音楽が帰ってくる。作品が持つ小宇宙に私たちを否応なく誘い込む瑞々しい感性を、また聴くことができるウラジーミル・ミシュク2年ぶりの来日公演だ。前回2010年の日本公演は「ショパン・イヤー」(生誕200年)に因んで全ショパン作品だったが、今回はミシュクならではの確かで幅広い音楽性を見せるプログラムでの登場となった。
今回の演奏曲目全体を貫いているのは、「深い思いを抱かせるロマン、香り立つロマン」。頻繁に日本ツアーを組むようになって12年、すっかり日本のファンの心を掴んでいるミシュクだが、10年以上前の疾走する若武者ぶりは少し影を潜め、今、思索の時を迎えている。それを示すのが、前半の曲目だ。モーツァルトのピアノ曲の中でもとりわけ内省的な姿を見せる幻想曲に始まり、ベートーヴェン不朽の名作「月光ソナタ」、そしてロマン派詩集から霊感を受けて作られたシューマンの「森の情景」と、まさに「不惑」過ぎ(ミシュク44歳)ならではの選曲だ。中でも「月光ソナタ」は12年前にCD録音しているが、12年の歳月を経て、今回の演奏はその時とは別の味わいを聴かせてくれるに違いない。また、「森の情景」では音楽と文学が一体となったドイツ・ロマン派音楽のひとつの答を示してくれるだろう。
一方、後半はやはりミシュクだからこそ聴きたいと誰もが願う、ショパンとリスト。鮮烈で曇りなく輝かしい音が飛び交う作品があるかと思えば、演奏家の年相応の生き方、心の動き、人生観などが正直に表れる作品もあり、なかなか聴き応えのある名曲選集になっている。
私たちは彼が来日するたびにいつも思うミシュクの演奏を聴くと、ピアノ音楽の底知れぬ世界をあらためて知らされる、そして、常に新しい音楽的発見がある、と。今回もそうなるだろう。いや、円熟度を深めた今、ますますピアノ音楽の醍醐味と魅力を満喫させてくれることだろう。

Movie

♪音楽の視聴ができます


楽曲:
ベートーヴェン ピアノ・ソナタ 第14番 嬰ハ短調「月光」
ショパン 幻想即興曲 嬰ハ短調
リスト 「ラ・カンパネラ」